相続人が無くなられた後の相続の手続きについてお話させていただきます。
死後の手続きは大きく変わっています。まず一番大きな変化として相続税の申告・納税について、コロナが理由であれば期限の延長が認められています。通常は、亡くなってから10ヵ月以内に相続税の申告・納税が必要です。しかし、税務署に事前に「コロナを理由に10ヵ月という期限に申告・納税ができない」旨を連絡すれば延長してもらえます。普段、滅多に納期限の延長を受け付けない相続税ですので、非常に大きな変化だと思います。
逆に、コロナで混雑しているのが銀行です。例えば亡くなった方の相続手続きに銀行に行くと長期戦になります。特に故人の口座の残高証明書などを取ろうとすると、銀行に借入があったり、担保に不動産が入っていたりする場合は原則来店を求められます。ところがそのアポがすぐに取れません。通常は
「相続手続きをしたい旨の連絡」→「銀行に行くアポ取り」→「銀行に行って相続手続き」
となるのですが、銀行が混雑しているため、銀行に行けるのが2~3週間後。コロナで相続手続きの期限が延期出来るからと言ってのんびるしていると、銀行の相続手続きがボトルネックとなります。
一方で役所については自宅にパソコンとプリンターさえあれば、自宅にいながら相続手続きが可能です。役所のホームページに掲載されている戸籍謄本の取得書類を印刷→郵便小為替や返信用封筒を同封して、郵送で戸籍や住民票等の書類収集手続きが可能だからです。相続税の申告・納税の期限の延長が認められますが、コロナ禍でなかなか親族が集うのも難しい状況です。やはり普段からの遺産分割や不動産の処分など、相続に対する話し合いや遺言の準備が大切ですね。
最後までお読みいただき有難うございました。